さて挙句今日はなんだか蒸し暑く、半ズボンの人も!でも明日からはぐっと秋らしくなるようです!
席題:穴 探題:2題
久しぶりご出席の”ジ”画伯のいい席題!
さて、高得点句は!
ストローを穴に刺したら稲光
おおさわほてる 席題
全く因果関係のないものをぶつける。正岡子規の『柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺』の方法ですね。映像的にも面白い、まるで穴から稲光が出てきたようとの声があがりました。一方、この因果関係の無さで、全くわからないとの意見もありました。
穴ぼこでお悩み相談文化の日
岡野 直樹 席題
面白い句です。それぞれの「穴ぼこ」が沢山! 曰く、作者の精神状態、実際の受付の様子(どうやら京都芸術センターの受付)いやいや、これは小学生の性の悩み・・。(わかりますよね?!)さらに「文化の日」との取り合わせが効いています。晴れの特異日とも呼ばれる文化の日。晩秋のあっけらかんとした候が「お悩み」から全体を救っています。
秋風やバケツの老舗四代目
岡村 知昭 探題:老舗
「バケツ」の語源は英語のbucket. 文明開化とともに日本に入ってきて、明治20年ころには国産化されました。そういう意味では100年はたっていますが、「バケツの老舗」が面白い、いや、あり得ないと読めてしうと意見が割れました。「馬穴の老舗」では?ウーム、やはりバケツがあまりに日常品すぎます。代々継がなくてもと思ってしまいます。「馬穴」で出しても今回の席題と合致して面白かったかも。ただ季語は一考を要するのでは? バケツ→桶→風が吹けば桶屋が儲かる をどうしても連想してしまいます。
さてここからは、駅前句会初のキャラが登場!
”ジ”画伯の同居人 ユリシーズ です。ユリシーズが気になった句を解説してくれます。
穴太衆吾亦紅よりにぎり飯
植田 かつじ 席題
席題の「穴」からよくぞ「穴太衆」が出ました。
戦国時代に名を馳せた伝説の石積み職人達。現在の滋賀県大津市坂本 穴太地区に暮らしていたことから、「穴太衆(あのうしゅう)」と。彼らの石垣は非常に堅牢で、織田信長が安土城の築城に召し抱えるなど、全国の城づくりに大きな影響を与えたとされています。大津在住の作家・今村翔吾の直木賞受賞作
「塞王の楯」でも脚光を浴びました。
さて、挙げ句はどうですか?私なら、「穴太衆にぎり飯より吾亦紅」と彼らの自然に対する敬意をより引き立たせます。そういえば、彼らが得意としたのも、自然のままに石を積む「野面積(のづらづみ)」という技法でした。
一方、いや、この敢えて「花より団子」の語順にしたことで、職人たちの汗や、休憩時の談笑まで聞こえてくるようだとの反論もあり。
みなさんはどう思うにゃ~