2024年11月24日第88回句会を行いました

· 句会

 

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こんにちは!駅前句会の同居人、”ユリシーズ”です。句会もなんと88回目!そのせい?か、何とも不思議なことが起こりました!この先、大丈夫でしょうか?!おっと、その前に本日は高名な俳人、中井 汰浪さんにお越しいただきました!中井さんは滋賀県大津市堅田の「浪乃音酒造」の十代目蔵元でもいらっしゃいます。お祖父様は虚子の高弟 中井 余花朗。近くの浮御堂の虚子の句碑の習作がご自宅にあるのだそう!というわけで今回の席題は「na mi」という音を使って、表記は自由としました。えっ?何が不思議なのかって?では結果をみてニャ~。

 

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席題:ナミ 探題:2題

さて、高得点句は!

妹はいつも辛口石蕗の花

高田 留美  探題:石蕗の花

この時期、路地裏なんかによく見かけます。でもみんな、名前を知らないようです。「黄色い菊みたいな花で固まって沢山咲いていて、葉っぱが光沢があって、蕗みたいな形」と言えば、「ああ、あれね」とかえってきます。どことなく地味な花でもあります。               さて挙句は、「いつも辛口」と言っています。なんとなく言われているのはお姉さん?のような気もします。辛口だから幼い姉妹ではなくて、もう成人した二人なのでしょう。のんびりした長女と違って、妹はしっかりものです。でもどことなく姉の陰に隠れています。そんなイメージが「石蕗の花」とぴったりです。                                 おっと、辛口はお酒じゃね?!との声もありましたが、それは中井さんに引っ張られすぎでしょう!

 

波平を十歳超えて薬喰い

植田 かつじ  席題 

みなさん、「薬喰い」という季語、わかりますか?「きごさい」によれば「体力をつけるために、寒中に滋養になる肉類を食べること。獣肉を食べることを嫌った時代があったので、これを薬と称して鹿や猪などを食べた。」とあります。ようするに「ぼたん鍋」です。ナミから「波平」ときましたか。もちろん、磯野波平ですよね。ウィキペディアによれば、波平さんは、なんと54歳! いやー見えません。今の50代、60代はまだまだ若い、みんな幼くなったのか?!ね、かつじさん! 

 

一話目で死んでく役者雪催

植田 かつじ  探題:雪催

「雪催」「ゆきもよい」と読みます。またまた「きごさい」のよれば「いまにも雪が降り出しそうな天気のこと。雲が重く垂れこめ、空気も冷え冷えとしてくる。」とあります。探題の「雪催」から短時間でよくぞ、この句が生まれました。「雪催」にぴったりです。売れない役者なのでしょうか。いつも一話限りです。(なお、参加者にまさにそういう役者さんがいて、よけい涙を誘います。)いや、ちょっと待って!確か悪役商会のリーダーの八名 信夫さんの話だったか、あまりに人気が出て、あっちこっちからお呼びがかかり、必ず一話目で死んでいって、次のロケに向かったそうです。俳句の読みって多様で面白いですね!

 

不思議の理由がわかりましたか!なんとかつじさんが、最高点句を2句もたたき出したのです!

最後に中井さん「新走り」ご馳走様でした!

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